
AGA(男性型脱毛症)の原因は、5αリダクターゼという酵素の働きによってDHT(ジヒドロテストステロン)が生成され、毛乳頭にある受容体(レセプター)と結合することで始まります。そして、5αリダクターゼの働きを抑制するとDHTが減り進行が抑えられることもわかっています。
5αリダクターゼの働き抑制方法には医薬品・有効成分・食べ物などがあり、即効性が高い方法は医薬品の服用とされていますが、10代から20代前半の対応は避けたいものです。そこで、3つの方法の簡単な紹介とともに、年代別にジヒドロテストステロン抑制法を考えてみます。
目次
DHT(ジヒドロテストステロン)を抑制する方法

DHTの生成を抑える方法として「医薬品」「有効成分」「食べ物」とともに、運動も効果があると言われています。5α還元酵素阻害薬のような医薬品は優れた効果がありますが、未成年だとAGA治療で使われるプロペシアは処方してもらえません。
その他の有効成分や食べ物による対策を考える必要があります。まず、それぞれの方法について簡単に紹介をしておきましょう。
医薬品によるDHT抑制
AGA専門クリニックの処方、もしくは海外からの個人輸入サイトから購入することができます。フィナステリド錠剤のプロペシア(5α還元酵素Ⅰ型阻害薬)、ディタステリド錠剤のザガーロ(5α還元酵素Ⅰ・Ⅱ型阻害薬)などが有名です。
個人輸入なら、フィンペシア、フィナロイドといったインドなど海外の製薬メーカーが製造したジェネリック医薬品を購入することができます。
育毛剤などの外用薬と比べると内服薬の方が効果は高いことは明らかですが、ED(勃起不全)や性欲減退など男性機能に関わる副作用の注意が必要です。
有効成分によるDHT抑制
注目されている成分として、海草から抽出する「M-034」や「キャピシキル」「ノコギリヤシ」「イソフラボン」があります。また、「ヒオウギエキス」「オウゴンエキス」といった成分も知られています。栄養分や保湿成分として「亜鉛」の働きも重要です。
DHT抑制ではありませんが、男性ホルモンがAGAの直接原因であることから女性ホルモンと同じ働きをする成分を含む育毛剤もあります。
育毛剤の有効成分として知られる「センブリエキス」は、胃腸の不調に効く漢方として使われてきたことからDHT抑制よりも血流促進効果への期待の方が大きいと考えられます。
食べ物や運動によるDHT抑制
亜鉛は髪の毛の成長には欠かせません。牡蠣やレバー、シジミなどが知られています。また、亜鉛の吸収に必要なビタミンB6は牛肉や豚肉に含まれています。他にも大豆食品、大豆食品と合わせて摂ると効果的だと言われるものに緑茶(カテキン)があります。
厚生労働省によると、1日当たりの亜鉛の推奨量は成人男性が12mg(成人女性9mg)とされていますが、実際には不足気味(おおよそ75%程度しか摂れていない)のようです。喫煙や飲酒、ストレスは亜鉛不足を招きます。サプリメントで補うこともできますが、亜鉛を摂りすぎると味覚障害や生殖機能障害などの健康被害にもつながるので摂取量を守ることが重要です。
運動をして汗をかくことも、DHT排出にもつながると言われています。運動すれば血流も促進され、ストレス軽減なども考えると積極的に体を動かす生活習慣を心がけることも大切だと考えられます。
年代別のDHT対策を考える

AGAリスクへの対応、あるいは治療法として5αリダクターゼの働きに伴うDHT生成の抑制が重要であることはわかりました。しかし、安全性が確認されていない10代だと医薬品が使用できません。
AGAは男性ホルモンの働きと関わっているため、安易な自己判断による対策をすると生まれてくる子どもへの影響(科学的なデータはない)も考えておく必要があります。
DHTは抑えたい、けれども副作用も心配、という悩みにどう対応すれば良いのか、年代別にリスクの軽減を踏まえた対応策を考えてみます。
10代から20代のDHT対策
10代からAGAに悩む男性もいます。父親、母親の父、あるいは兄弟の状態を見ればリスクはわかります。一般的に見て、3人に2人は発症すると考えて良いでしょう。
10代だと医薬品に頼ることはできません。まず、避けたいこととして「偏食」「ストレス」があります。食事バランスと、適度なストレス解消です。頭皮が薄く、硬く(ストレスも重要な要素)なりかけていたら要注意です。AGAリスクを知るための遺伝子検査もありますが、「結果=100%」ではありません。むしろ、家系を観察するだけでほぼわかります。
DHT対策として、豆腐や納豆などの大豆製品、肉類や野菜をしっかり摂りましょう。また、育毛剤を使う場合は、「生える」効果よりも「頭皮改善効果」の高い製品から試します。
例えば、柑橘エキスなど副作用の心配がなく頭皮柔軟化効果が期待できる育毛剤を使い、しっかりマッサージをします。センブリエキスなども含まれている育毛剤が多いので、血流促進効果があります。
育毛剤としては老舗の加美乃素は昔から「女性ホルモン(成分)」と「亜鉛」にこだわり根強い支持を得ています。女性ホルモンと同じ働きをするのが、大豆などに含まれるイソフラボンです。場合によって、1つの有効な選択肢となる場合もあります。
副作用の心配がほとんどない生薬由来のDHT有効成分の「M-034」「キャピシキル」を含む育毛剤もあるので、選択の参考にすると良いでしょう。

30代から40代のDHT対策
30代以降になれば、医薬品に頼るDHT対策も有効だと言えます。「ストレス」「睡眠不足」などが体の負担になっていることも多いので、頭皮が硬くなっていることは間違いありません。DHT対策ももちろん必要ですが、併せて重要な対策は「血流促進」です。
食生活や日常の生活は10代から20代の対応と同じですが、「5α還元酵素Ⅰ・Ⅱ型阻害薬」を上手に活用して、積極的にAGA対策しても良いでしょう。血流促進の面から考えると、ミノキシジルとの併用もできます。
AGA専門医に相談するか、血流促進に効果が高いリアップとともに個人輸入で医薬品を購入することも効果的な方法と言えます。ただし、副作用などのリスクに対する知識をしっかり持って、用量を守って服用することは重要です。

50代以降のDHT対策
50代以降になると、半数近くがAGAを発症していると言われます。特に中高年は男性ホルモンそのものが減り細胞そのものが衰えてくるので、DHT対策以上に血流促進に心がけることが重要です。
そういう意味では、DHT抑制効果があるノコギリヤシと、発毛促進につながるカプサイシンなどを含むサプリメントの服用も考えてみたいものです。
同時に、頭皮の保湿力が落ちているので、亜鉛は必須です。いずれにしても、手遅れになる前にできるだけ早くケアを開始しましょう。
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おわりに
DHTの抑制が、AGA治療の基本であることは間違いありません。抑制方法には「医薬品」「有効成分」「食品」が考えられますが、いずれにしても、若いときは男性機能に関わるリスクが少ない方法を選び、年齢と収入が上がれば医薬品なども考え、中高年齢を迎えると細胞の衰えも意識することが重要でしょう。育毛剤もサプリメントも、症状にきちんと対応する製品を選べば効果はあります。仕事や社会生活をする上で生じる生活環境やストレスの影響も抑えながら、長くAGA対策と付き合っていきましょう。
ハゲ薄毛研究所編集部
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