
歳を重ねて高齢者となると、どうしても抜け毛の量は増えてしまうもの。どうして年齢が高くなると抜け毛が増えてしまうのでしょうか?
こちらでは具体的な理由と、改善を目指すためにおさえておくべき事項を説明いたします。
目次
高齢者になると抜け毛が増える3つの理由

特定非営利活動法人・標準医療情報センターはホームページ上に、年代別の男性型脱毛症の割合を紹介しています。日本人男性の平均は32%で、60歳代51%、70歳代61%となっています。
また、20歳代6%、30歳代12%、40歳代32%、50歳代になると44%と上がり、加齢に伴い明らかに男性型脱毛症の頻度が高くなることがわかります。
しかし、原因だけ見れば少し違った面もあります。加齢による脱毛は、若い世代とは異なり新陳代謝の低下など避けられない問題があります。下記で高齢者の抜け毛の原因となる3つの理由を紹介します。
理由1. 新陳代謝の衰え
新陳代謝の衰えは、若さを保つ積極的な意思を持っていても避けがたい現実です。規則正しく肉や魚介類、野菜などバランスの取れた食生活を実践し、適度な健康にも積極的に取り組む必要が出てきます。
庭の手入れといった狭い行動範囲だけの生活に陥らず、旅行や遠出のサイクリングなどアクティブな行動計画も考える必要がありそうです。
理由2. 体内の栄養物質の減少
栄養物質の減少は、食の減少や嗜好の変化によって必ずと言ってよいほど起こる現実的な問題です。
特に髪の成長に必要な栄養素は、肝臓で生成された成分とともに血管によって運ばれます。内臓機能の健康維持とともに血管収縮につながる高血圧にも気を遣った食事、第2の心臓とも言われるふくらはぎに刺激を与えて全身の血液の循環が衰えないよう足腰の筋肉を使う生活を意識しましょう。
理由3. 細胞分裂の限界
人間の細胞分裂の回数も考えておきましょう。生殖系細胞を除くと、一生で行う細胞分裂は40~50回と言われています。この数値を当てはめると、ヘアサイクルを2年から6年として、最短の2年なら80歳から100歳で髪の毛は生えなくなることになります。
しかし、AGAクリニックの医師は「年齢に関係なく毛根部分が残っていれば髪の毛は生える」と話しています。髪の毛が育つ細胞の働きの低下は否めませんが、抜け毛を減らす努力を続けて若々しさを維持する行動の方がもっと大切です。
「老人性脱毛症」に見られる特有の変化
60歳以上に見られる脱毛症が一般的に老人脱毛症と言われます。細胞活動が弱くなり、頭皮も乾燥して厚みもなくなります。特に前頭葉がはげあがり頭皮が透けてみえるようになります。
AGA専門医の見解によると「毛根が残っていれば髪の毛は生える」としていますが、髪の毛が育つ毛球部分を含めて小さくなっているのが老人性脱毛症の特徴とも言えます。小さくなれば、細い髪の毛のまま抜けるヘアサイクルになってしまいます。
抜け毛の原因につながる頭皮の特徴を、3点確認しておきましょう。
薄く皮膚化して日に焼けた頭皮
頭皮そのものが薄くなり、特に前頭葉は突っ張った状態で頭皮そのものの青白い色を失って額と同じ日焼けした頭皮となってしまいます。
脱毛が始まった時点で適切なケアをすればその進行は遅らせることができますが、「年齢だから仕方がない」と考えて放置すればどんどんと改善しないまま進行します。
全体が乾燥して潤いを失った頭皮
同時に、頭部全体が乾燥して潤いを失った状態が顕著に表れてきます。薄くなった部分はもちろん、脱毛がこれから進行するシグナルだと考えてよい症状です。
産毛の状態から髪の毛が太くならない頭皮
毛球部分を含めて毛根全体が痩せてしまい、さらに細胞の活動も衰えることからヘアサイクルも短くなり、産毛から太く育つことなく抜ける状態へと退行してしまいます。
抜け毛予防のためにおさえておくべき事項

結論から言うと、高齢者の抜け毛対策の有効策は血流の促進が基本です。ケアの考え方は、頭皮の潤いを保つこと、毛根部分の細胞と毛乳頭部分の細胞分裂を活性化する育毛剤の塗布です。
年齢が高くなるとプロペシアの効果は薄れる
プロペシアが効果を生む実証年齢は18歳から41歳というデータもあり、年齢が高くなるとプロペシアのような5α-リダクターゼ阻害薬の効果、つまり男性ホルモンの働きを抑えることによる抜け毛予防効果は一般的に薄れてくるようです。
また、プロペシア(フィンペシア)の主成分であるフィナステリドは高齢者に多い前立腺肥大症の診断を誤らせる恐れもあるので、医師と相談して服用する方が安心です。
血流促進が抜け毛防止を目指す結論
むしろ有効なのは、ミノキシジルのような血管拡張作用です。血流の促進による栄養分が毛乳頭に十分届く育毛剤を選ぶ方が発毛効果につながる可能性が高くなります。
ただし、高齢者はミノキシジルなどの塗布や、特にミノキシジルタブレットの使用は慎重になる必要があります。薬局での購入は薬剤師に相談し、またAGAクリニックによる治療を選択して医師と相談しながらの塗布や服用が望まれます。
AGAクリニックの一部は、血液オゾン療法など細胞若返りの施術や、さらに植毛を行っています。脱毛が深刻な精神的なダメージにつながるのであれば相談してみるのも良いでしょう。
毛母細胞の活性化促進がカギ
自宅ケアの基本は、育毛剤と育毛シャンプーを使った頭皮の潤いと血流改善が基本です。育毛剤の効能には、①5α-リダクターゼからDHT(ジヒドロテストステロン)の産生阻止②頭皮改善と血流促進③毛乳頭細胞の活性化、といった大きく3つあります。
①よりも、②もしくは③の効能を持つ育毛剤を選択して塗布することを考えた方が良さそうです。生薬由来の育毛剤であれば②と③を組み合わせて塗布することもできます。シャンプーは保湿効果や血流促進効果があるものを積極的に選ぶと良いでしょう。
おわりに
老人性脱毛症は若いときほど精神的なストレスは少ないかもしれません。しかし、潤いのある頭皮の維持と頭皮マッサージを含む血流の改善によって進行を遅らせることはできるので、若々しさを維持しファッションも楽しむという意識を持って無理なくケアを続けると良いでしょう。
キャリアを積んだ容姿は髪の毛が薄くても魅力的ではありますが、80歳、90歳になってもヘアスタイルを楽しみたいという「目標」をずっと持ち続けることが、人生の楽しみ方の1つとも言えます。
ハゲ薄毛研究所編集部
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