
医薬品等の原材として期待されている成分の1つに、「オレアノ-ル酸」があります。「なに、それ?」という人は、果物のぶどうを思い浮かべてみてください。ぶどうの実についている白い粉がオレアノ-ル酸だと考えるとイメージしやすいです。
オレアノール酸の効果は科学的根拠があり、化粧品や医薬部外品の有効成分として広く利用されています。
目次
オレアノ-ル酸はアンチエイジング効果が見込める機能性成分
オレアノ-ル酸は「虫歯菌の増殖抑制や歯周病」、「アンチエイジング」に期待できる機能性成分として知られています。
多くの植物に含まれ、AGA対策のための育毛剤との関連で言えばもっともポピュラーな有効成分「センブリエキス」に含まれる成分でもあります。
ブドウ好きの人も気になる白い粉(ブルーム)
オレアノール酸は多くの植物に含まれていますが、ワインやオリーブオイルやシソなどにも多く含まれています。代表はブドウの表面にある白い粉(ブルーム)です。
農薬やホコリのようにも見えるためしっかりと洗って食べていた人もいるでしょうが、実は体にとって役立つ成分だったのです。植物に含まれているトリテルペンという成分の1種類で、トリテルペンは抗炎症,発がんの予防剤としても期待されています。
オリーブオイルにも多く含まれるオレアノール酸
医食同源という言葉は昔からありますが、オレアノール酸は健康情報に必ずと言ってよいほど登場するオリーブオイルにも多く含まれています。
オリーブオイルを原料とするエイジングケアのためのサプリメントをはじめ、化粧水やローションなどの美容関連製品も多く出回っています。
アンチエイジング、抗炎症、さらに血流促進効果などを含め細胞の活力につながる効果が期待できると言われています。
オレアノ-ル酸に期待できる育毛効果とは?

オレアノ-ル酸は抗炎症作用や抗腫瘍活性のある成分で、化粧品や医薬部外品に使われています。育毛剤の代表的成分センブリエキスも、そのひとつです。
センブリエキスは育毛剤だけでなく様々な化粧品にも含まれ、血流促進効果とともに保湿作用を支えていると言ってよいでしょう。
育毛剤の有効成分「センブリ(千振)」とは
センブリ(千振)は日本でも胃腸を整える生薬として漢方の中でも知られており、その抽出液が育毛剤の有効成分として含まれるセンブリエキス(抽出液)です。
センブリには血流促進効果とともに、抗炎症効果のあるキサントンなど頭皮の状態を健康に保つ有効成分が複数含まれています。
オレアノール酸配合育毛剤の効果と安全性を確認
日本皮膚科学会大阪地方会が行った「オレアノール酸配合育毛剤の臨床試験結果(平成元年8月)」が公表されています。オレアノール酸配合(センブリエキス抽出液)を含む育毛剤の効果と安全性を検証したものです。「有意性が認められ、長期に使用できる薬剤」と判定しています。
50歳以下のAGA(男性型脱毛症)男性14人のうち3例に有効性が認められ、副作用は「痒み」1例のみという実験結果でした。実験は皮膚科が専門の大学教授らが行っており、多くの市販育毛剤(医薬部外品)の有効成分の1つとして定着しているセンブリエキスの、有効性と安全性が確認された実験結果と言うこともできます。
参考:日本皮膚科学会大阪地方会
数多く販売されているセンブリエキスを配合した化粧品
洗顔クリームやスキンケア、ボディケア製品をはじめ、アイブローやマスカラなどにもセンブリエキスを配合した製品があります。化粧品にも血行促進や保湿効果、消炎防止とともにアンチエイジング効果が期待されています。
個別の製品におけるセンブリエキスの効果を測ることはできませんが、副作用もなく「期待される効果」に対して製品開発者にも信頼されている成分だということがわかります。
オレアノ-ル酸の摂取による気になる副作用とは?

冒頭紹介したように、オレアノール酸は「ぶどう」「オリーブ油」などよく知られる食べ物に含まれている成分です。
また、医薬部外品に使われるセンブリエキスの安全性は実験でも確かめられています。オレアノール酸そのものの副作用はまず考えられないと言って良いでしょう。
ただし、化粧品や医薬部外品の原料として使う場合は、その他の成分との関連も出てきます。どんな製品でも、初めて使う時は肌の状態をきちんと確認ながら試してみる慎重さは必要です。
オレアノール酸配合育毛剤の臨床試験結果の条件とは?
オレアノール酸そのものに特定の害や副作用があるとは考えられませんが、前述の「オレアノール酸配合育毛剤の臨床試験結果」のなかで、ある条件が付いています。
報告書の最終ページの考察の欄に「ゼンブリ抽出物配合育毛剤はパッチテストによる皮膚安全性試験により、皮疹のない健康な頭皮に用いるかぎり,安全に使用できることが証明されている」という条件を入れています。
センブリエキスの育毛剤としての効果は、人によって違うように、人それぞれ体質も違います。食物に含まれる成分だから100%安全という考え方にはやはり無理があります。化粧品や医薬部外品を使う場合、最初は状態を見ながら様子を見ることも大切です。
副作用がないことを確認した後に、使い続けることによって目的の結果につながることを忘れないようにしましょう。
参考:応用生化学研究所
おわりに
大阪大学や企業の研究グループは平成23年12月、「ブドウのまわりの白い粉をつくる遺伝子を発見」したことを発表しています。
ニュースリリース資料(PDF参照)に「歯周病予防やアンチエイジングに効くオレアノール酸」という表題を付け、酵母から合成することに成功したことを紹介しています。
オレアノール酸を含む新たな化粧品や医薬部外品は、これからもどんどんと登場するでしょう。AGA治療を例にすると、センブリエキス抽出液の効果よりも毛母細胞の働きに対して強い「さらに効果を生み出す育毛剤」が登場するかもしれません。
参考:参考資料
ハゲ薄毛研究所編集部
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