キナノキ樹皮エキスの効能・効果と注意点

薄毛の改善に効能・効果がある成分には様々なものがありますが、天然成分のひとつである「キナノキ樹皮エキス」をご存じでしょうか。

使用すれば「髪の毛の1本1本が太くなる」という効果が報告されている成分であり、世界のさまざまな国で育毛剤や育毛シャンプーに配合されています。ここでは、キナノキ樹皮エキスに関する情報をご紹介します。

キナノキってどんな植物？

キナノキは、東南アジアや南アメリカの一部で栽培されており、キニーネなどのアルカロイドを含んでいる植物です。マラリアの特効薬として世界的に有名であり、キナノキにはほかにもタンニンやキニジン、グリコシドなど、さまざまな成分が含まれています。

マラリア原虫（寄生虫の一種）の感染によって起こる熱病で、蚊（ハマダラカなど）がこの原虫を媒介します。ヒトに感染するマラリア原虫には熱帯熱、三日熱、四日熱、卵型の４種類があります。現在、日本国内でマラリアの流行はありませんが、熱帯や亜熱帯地域で年間3億人近くの患者が発生しており、約50万人以上が死亡しています。

引用：海外旅行と病気.org

肌の引き締めやタルミを抑える作用が確認されている

食欲を刺激する植物でもあることから、ドイツでは胃腸虚弱の改善などの医薬品として承認されており、日本でも1971年以降にキナノキが普及しました。2015年現在では国内の市販薬への配合は禁止されていますが、ほかにもいくつかの作用が見られることから、世界中のさまざまな地域でキナノキは使用されています。

このキナノキの樹皮から採取されるエキスは、「キナエキス」と呼ばれることもあります。キナエキスには肌のたるみを抑える作用、肌を引き締める作用が確認されていることから、化粧品などにも使用されています。

キナノキ樹皮エキスの効能・効果

前述では、キナノキにはどのような特徴があるのかを説明してきました。ここでは、キナノキに期待できる効能・効果について見ていきます。

血行促進を促してくれる

キナノキ樹皮エキスには、血行促進作用があると言われています。血液は栄養分を運ぶ役割を果たしており、血行を促進することによって、頭皮やその周辺にも栄養が行き渡ります。その結果、毛髪が健康的に成長しやすくなるため、キナノキ樹皮エキスは薄毛改善に効果があるとされています。

活性酸素の働きを抑制してくれる

また、細胞を老化させる活性酸素の働きを抑えるという作用も、キナノキ樹皮エキスには確認されています。活性酸素の働きを抑えることができれば、毛髪が抜けにくく健康的に成長しやすい頭皮環境を整えることができるでしょう。

紫外線によるダメージを防いでくれる

さらに、キナノキ樹皮エキスには保湿効果や紫外線によるダメージを抑える作用などもあります。このように、キナノキ樹皮エキスは多方面から頭皮環境を守ることができ、髪の毛のコンディションを高められる成分と言えるでしょう。

キナノキ樹皮エキスの注意点

最後にキナノキを利用する際の注意点について、いくつか確認をしておきましょう。

心臓に悪影響を与える可能性がある

キナノキに含まれているキニーネやキニジンには、心臓の働きを抑制するという作用があります。この作用を利用した医薬品も世の中には見られますが、キニーネやキニジンを過剰に摂取すると、心臓に悪影響を与えてしまう可能性があります。

アレルギーなどの副作用があるため使用前は体調確認をする

また、キナノキにはアレルギーなどの副作用があることが確認されており、そのため日本では市販薬への配合が禁止されました。そのため、キナノキ樹皮エキスが含まれている医薬品などを初めて使用する際には、体調や肌のコンディションをこまめに確認することが大切になります。

アレルギー反応が生じた場合はすぐに仕様を中断すること

肌荒れや皮膚炎など、何らかのアレルギー反応が生じた場合には、使用を中止するようにしましょう。キナノキは子宮の委縮を引き起こす可能性もあるため、妊娠中の女性は使用を控えることが推奨されている点にも注意が必要です。

用量・用法を守ること

一般的にはキナノキ樹皮エキスは肌や体への刺激性が低く、毒性による副作用の心配が少ない成分であるとされています。育毛剤・育毛シャンプーなどの用量・用法をきちんと守って使用すれば、安全性を損なうようなケースは少ないでしょう。

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おわりに

ここまで、キナノキ樹皮エキスの効果や副作用などについて紹介してきました。キナノキ樹皮エキスは薄毛改善に関するさまざまな効果を期待することができ、正しく使用すれば比較的安全性も高い成分です。

興味が湧いた方は、キナノキ樹皮エキスが配合されている育毛剤・育毛シャンプーなどを探してみましょう。