金属アレルギーから発症する円形脱毛症

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金属アレルギーから発症する円形脱毛症

AGA(男性型脱毛症)の主原因は遺伝ですが、金属アレルギーなど他の原因がないわけではありません。金属アレルギーが重度になると、円形脱毛症や脱毛を起こすこともあります。「金属アレルギーは遺伝しない」というのが専門家の見解ですが、円形脱毛症の40%以上が「アトピー要因」を持つと言われることから、アレルギー体質だと発症するリスクが高くなる可能性は否定できません。

しかし、アレルギー体質に伴う円形脱毛症なのか、金属アレルギーから発症した円形脱毛症なのか、原因の特定は治療方法を考えるうえでも重要です。ある日、突然発症してしまうという金属アレルギーと、円形脱毛症や脱毛の症状について原因や対策を考えてみましょう。

金属アレルギーとは

金属アレルギーは、金属が体と密着することによって汗で溶け出したんぱく質と結合してアレルギー反応を起こす症状です。アクセサリーなどによる「金属接触アレルギー」と、虫歯治療で埋め込んだ金属などが、口内や消化器官から吸収され汗とともに皮膚から出ることで発症する「全身型金属アレルギー」があります。

金属アレルギーになりやすい体質とは

金属アレルギーは遺伝は関係なく、子どもより金属を肌に身につける機会が増える大人に多いという特徴があります。予備軍など潜在的なリスクは1000万人が抱えていると言われ、いつ、だれが発症するかわかりません。ニッケルのような安い金属は体液と接することでイオン化しやすく、体内に吸収されやすいためリスクが高いと言われています。金、銀、プラチナなどを使い、安全性の配慮がなされたアクセサリーを選ぶ方がリスクが減ります。肌がもともと弱くアレルギー体質の傾向が考えられる場合は、安価なアクセサリーを長い時間、肌と接しないよう工夫する必要があります。

発症したときには体質が変わっているので完治が難しいのが現状です。発疹など軽い症状のうちに専門医の診断を受けることも考えておきましょう。

金属アレルギーは脱毛や円形脱毛症になる可能性も

接触アレルギーの場合、痒(かゆ)みや赤い発疹、時には水泡ができる場合もあります。また、抜け毛が急に増え、円形脱毛症の症状として表れることもあります。

円形脱毛症と金属アレルギーの関係

円形脱毛症になった人の40%以上がアトピー要因を持ち、身近な家族にも要因があると言われています。

通常の円形脱毛症はなぜ起こるの?

日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン2010によると、日本円形脱毛症は「髪の毛の根元にあたる毛包組織への自己免疫疾患と考えられる」と記されています。詳しいメカニズムは解明されていませんが、毛包がリンパ球の攻撃を受けて細胞が衰え髪の毛が成長しなくなると考えられています。

金属アレルギーによる脱毛症はなぜ脱毛が起こるの?

基本的なメカニズムは同じです。ただ、一般的な円形脱毛症はストレスなどが影響して起因しますが、金属アレルギーはイオン化した金属成分が原因です。軽い場合は発疹などの症状ですが、円形脱毛症や抜け毛の増加や脱毛症状の症状として出る場合もあります。

金属アレルギーと円形脱毛症を防ぐには

金属アレルギー 円形脱毛症 予防

金属アレルギーは、何の前触れもなく突然起こりますが、軽いうちに症状を見極めることで症状を緩和できる可能性はあります。正確な判断は実際に症状が現れてからアレルギー専門医の診断に頼ることになりますが、金属アレルギーの原因として外すことができない「銀歯」の問題と、異変を感じたときに少し冷静になって考える心構えを紹介します。

銀歯が原因で円形脱毛症になる

多くの人が虫歯治療で「銀歯」を埋め込んでいますが、普段私たちは気にすることなく生活しています。しかし、長く口内にあり、古くなることによって金属イオンとしてゆっくり溶け出して髪の毛のたんぱく質と結合している可能性があります。あまり知られていませんが、銀歯が原因で金属アレルギーを発症する可能性があるのです。そして、ある日突然、金属イオンによって免疫機能が誤作動を起こして、毛母細胞を攻撃するようになり、円形脱毛症となる可能性があります。

金属接触アレルギーと全身型金属アレルギーの前兆を知る

金属アレルギーの軽い症状は、かぶれや赤い発疹、少し重度になると水泡などです。時計やアクセサリーなどと触れ、金属と皮膚の間に汗が残っている状態から上記症状が見られたら、軽い金属アレルギーが起きているという判断もできます。

また、全身型金属アレルギーであれば、手のひらや足の裏、背中などに発疹ができて痒(かゆ)くなっている可能性があります。皮膚が弱い箇所で起こることもあります。金属を使った虫歯治療の後、甘い食べ物を食べすぎたりして痒(かゆ)みが出たら、甘い食べ物を控えて様子を観察してみる必要があります。

おわりに

金属アレルギーは、アクセサリーやピアスなどでおしゃれを楽しむ女性の方が男性よりもリスクが高いかもしれません。金属と接している部分の皮膚に痒(かゆ)みを感じたら使用を控えて様子を見るなど、円形脱毛症や脱毛など重度にならないうちに生活や食生活を改善する努力が求められます。

しかし、症状や原因について正確に自己判断をすることは難しいので、軽微な症状の段階でアレルギー専門医に診てもらうことも大切です。自分でできること、医師の判断を仰ぐことを明確にしながら、様々な病気のリスク管理を行うことは生活を守るための重要な作業です。

ハゲ薄毛研究所編集部

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