薄毛にいいと言われる17型コラーゲンとはどんなもの?

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薄毛にいいと言われる17型コラーゲンとはどんなもの?

AGA(男性型脱毛症)は30代から、早い人だと10代後半から症状が始まります。一方、年齢を重ねると男女問わず薄毛の悩みを持つ人が増えてきます。AGAの主原因は遺伝ですが、中年以降も同じ原因だと考えて良いのでしょうか。最近、中高年が薄毛になる原因の一つとしてコラーゲンの減少に注目が集まっています。この「17型コラーゲン」の働きを知り、中高年男女に共通する老化の進行に伴う白髪の増加、ボリュームの衰えや薄毛対策を考えてみましょう。

17型コラーゲンって何?

「17型コラーゲン」は、毛根の中ほどにあるバジル領域にある「毛包幹細胞」にあって、色素幹細胞の働きを助け黒い髪の毛を維持する役割を果たすたんぱく質です。BP180(ビーピーワンエイティ)とも言われ、年齢が上がると減少することから白髪や中高年の薄毛の原因になることがわかっています。2016年に東京医科歯科大学の西村栄美教授らが発表し、注目を集めるようになりました。

17型コラーゲンと育毛の関係

髪の毛は毛乳頭細胞が分裂して育ちますが、その細胞はバジル領域と言われる部分から供給されています。バジル領域で作られた細胞が毛乳頭に送られ、血液によって運ばれてきた栄養素と一緒になって毛母細胞が分裂を繰り返すことから、髪の毛が育ちます。

17型コラーゲンは、5αリダクターゼのように遺伝によって毛乳頭内で始まる「脱毛を進行する」マイナスの働きではなく、「髪の毛を生み出す源」です。髪の毛の元となる細胞を生み出す場所で「健康な髪(=若々しい髪の毛)を作る原材料の供給」というプラスの働きを担っているのです。

西村教授によると、17型コラーゲンは「栄養となる食べ物を食べても増えない」「人工的に作りだすことはできない」ため、「減らさないようにする薬の開発」が今後、進められるということです。

白髪は黒髪には戻らない

中高年になり白髪が増えると、黒い髪の毛に戻ることはありません。髪の成長に17型コラーゲンが関わっていることから、中高年の白髪の増加と抜け毛の進行は避けられないということにもなります。若い世代のAGAであれば、5αリダクターゼ阻害薬などの内服薬とミノキシジルなどの外用薬で一定の治療効果は出ますが、加齢に伴う薄毛の進行は一般的なAGA治療の効果が出にくくなることも考えられます。

AGAの原因と少し異なるため、17型コラーゲンの作用は、中高年で薄毛に悩む人は症状と対比させながら育毛剤ケアやAGA治療を考える良い判断材料とも言えます。

細胞の老化を防ぐ方法は?

コラーゲン 老化 対策

17型コラーゲンは、豚肉や鶏肉に含まれるたんぱく質ですが、「食べても増えない」「人工的に作ることは難しい」という西村教授の言葉を引用すると、17型コラーゲンを食事療法で補うことは難しそうです。

では、今からすぐに開始できる肌や頭皮の老化防止策はあるのでしょうか。生活習慣のなかで気を付ける簡単な方法を三つ紹介します。

適度な運度と食べ過ぎの抑制

老化の原因として活性酸素が挙げられます。活性酸素を増やさない科学的な研究も進んでいますが、長寿の人から聞くことのできる「腹八分目の食事」や「適度な運動」といったこともポイントと言えます。適度に体を動かし、ストレスを抱え込まず笑ったりしながら、時には森林浴に出掛けるなど日常生活を楽しむことも体にとって良いと考えることができます。

肌老化は紫外線対策もしっかりと

紫外線の影響で起こる肌老化の症状としてシワやシミはもちろんですが、目には見えませんがコラーゲンを壊す遺伝子によるダメージも挙げられています。頭皮の潤いは、コラーゲンや保湿性によって維持されています。頭皮や顔よりも強く紫外線の影響を受けると言われており、頭皮の水分も失われ、乾燥につながります。

頭皮や肌へのダメージは、あらゆる場所で影響を受けています。エアコンの効いた部屋から大きな差などで出る汗はアルカリ性になることもわかっており、現代人の日常生活のなかで肌頭皮環境の悪化要因はいくつも存在していることになります。

ビタミンC不足にならないために

コラーゲンは、ヒトの体を構成するたんぱく質の30%を占めていると言われます。このコラーゲンを生成するために必要な栄養素が、ビタミンCです。ビタミンCは紫外線による肌への影響を抑える役割を果たしますが、喫煙によってタールなどの分解に使われるため減少します。かんきつ系の食べ物から摂取できるビタミンCには血流促進効果もあるため、積極的に摂取することも必要です。

17型コラーゲンのように、新たに作りだすことはできなくても、肌や頭皮の老化を防ぐ方法はほかにもあります。17コラーゲンを減らさないことも考え、老化を防ぐ方法を意識して実践しましょう。

おわりに

17型コラーゲンの薄毛への影響がわかり、今後は「減少を抑える薬の開発」が待たれます。そこで、今できるケアを考えるうえで「バジル領域」に注目してみましょう。バジル領域は、柔軟でしっかりとした厚みがあり、潤いのある健康な頭皮に包まれています。頭皮が痩せると、バジル領域もその下部にあり髪の毛が生み出される毛乳頭も小さく痩せてしまいます。

すると、血流も衰え栄養素も届きにくくなります。規則正しい生活習慣や生活のなかで考えられる頭皮へのダメージやストレスなどの悪影響を避け、痩せてしまった頭皮を回復させるための育毛剤の選択やマッサージなど、丁寧な育毛ケアを毎日欠かさず継続する育毛ケアの基本を忘れないことが重要です。

ハゲ薄毛研究所編集部

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