
毛は一定のサイクルで自然に抜け落ちます。毛が通常よりも多く抜ける場合は、ヘアサイクルの乱れや間違ったヘアケア、季節性のものなど様々な原因が考えられます。
抜け毛の本数が多いかどうかを知るために、自然に抜ける毛の量を確認しておくことが大切。今回は抜け毛の本数と抜け毛の原因、対策などについて解説します。
一定の期間で生え変わるヘアサイクルとは?
髪の毛の量は6万~15万本と個人差があり、「成長期」→「退行期」→「休止期」といった一定サイクルを繰り返しながら生え変わっています。このヘアサイクルが乱れることで、新しい髪の毛が生える前に毛が抜け落ちてしまいます。
ヘアサイクルが乱れた状態が続くと、髪が薄くなってしまいます。
ヘアサイクルの過程で頭皮や髪に起きていることを知る
髪の毛は、次のように成長と脱毛を繰り返します。
1. 成長期: 髪の毛を作り出す毛母細胞の分裂が活発化して、髪の毛が成長します。成長期は、約4~6年続きます。
2. 退行期: 毛母細胞の分裂が止まり、髪の毛が成長しなくなります。毛細血管から栄養を取り込む毛根にある毛乳頭が縮み、毛根が頭皮の上へと移動していきます。退行期は、約3週間続きます。
3. 休止期: 抜け毛が起きるのを待つだけの状態です。頭皮の奥深くでは、新しい髪の毛を生産するための準備が進められています。
4. 脱毛: 新しく作られた髪の毛に押し出される形で、古い髪の毛が抜け落ちます。
ヘアサイクルが乱れる原因は「日常生活」にある
血液には、酸素や栄養を全身に届ける役割があります。血流循環が悪化すると、毛母細胞に十分な栄養を届けることができなくなり、ヘアサイクルが乱れます。
また、ホルモンバランスも髪の毛の成長に関与していると言われています。ヘアサイクルが乱れる原因は次の通りです。
- ストレス
- ダイエット
- 栄養バランスが偏った食事
- 飲酒
- 喫煙
- 間違ったヘアケア
これらの原因により、ホルモンバランスの乱れや血流の悪化が起こり、毛母細胞の機能が低下すると考えられています。
シャンプー不足が原因となることがある
シャンプー時に30~40本の抜け毛を確認した場合、シャンプーが原因で抜け毛が起きていると勘違いをして、シャンプーの回数を減らしてしまう方もいるようです。
しかし、シャンプー不足は返って抜け毛を引き起こします。頭皮には、汗や皮脂、ワックスなどの整髪剤、埃などの汚れが付着しており、それによって毛穴が塞がれています。
これらの汚れを取り除かずにいると、毛穴に細菌が繁殖して頭皮の炎症やフケの原因となります。頭皮の炎症やフケは、ヘアサイクルを乱す原因の1つです。
とはいえ、洗い過ぎが原因で抜け毛が起こる場合もある
シャンプー剤には皮脂や汚れを落とす成分が含まれているため、必要以上にシャンプー剤を使用すると皮脂を落としすぎてしまい、紫外線などの刺激から頭皮を守ることができなくなります。
とくに女性の場合、1日に2回3回とシャンプー剤を使い洗髪をされる方がいますが、シャンプー剤を使用した洗髪は1日に1度で十分です。ぬるま湯で頭皮と髪をもみ洗うように優しくシャンプーをしましょう。
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朝のシャンプーには要注意
朝は仕事や学校などの準備で忙しいため、髪を十分にすすがずに洗髪を終えてしまう傾向があります。頭皮にシャンプー剤が残ると、毛穴に詰まって炎症が起こりやすくなります。
また、炎症の原因になる細菌は湿度が高い場所を好むため、乾燥が不十分だと炎症を招きやすくなります。頭皮にある皮脂は、紫外線などの刺激から頭皮を守る役割を果たします。
皮脂は、洗い流しても4~12時間で元通りになるため、朝にシャンプーをすると日中の紫外線などの刺激から頭皮を守ることができなくなります。
抜け毛の防止に効果的なシャンプー剤とは?
頭皮が乾燥し過ぎると、フケや炎症の原因になります。乾燥を防ぐために、アミノ酸系を主成分としており、トレハロースや天然オイルなどの保湿成分が含まれているシャンプー剤を使用することをお勧めします。
また、シャンプーの効果を高めるために、髪に付着した埃や抜け毛をブラッシングで取り除いておきましょう。髪を正しい方法で洗うことも大切です。シャンプー剤を使用しない場合と同じく、指の腹で円を描くように頭皮と髪を洗いましょう。

とくに秋と冬には抜け毛が起こりやすい
季節によって、抜け毛の本数が異なります。秋と冬は、春や夏と比べて3倍程度の抜け毛が起こると言われています。原因は解明されていませんが、夏に受けた紫外線によるダメージが蓄積したり、毛母細胞が入れ替わるなどの説があります。
湿度が低いため頭皮が乾燥しやすい
秋から冬にかけては湿度が低いため、頭皮が乾燥しやすくなります。頭皮には、セラミドなどの皮膚を守るバリアがあり、頭皮が乾燥するとバリア機能が低下して炎症を起こしやすくなります。
炎症は痒みを引き起こし、髪を掻きむしることで抜け毛を起こします。
また、頭皮だけではなく髪の毛も乾燥し、髪の毛を構成するタンパク質の密度が低下するため、切れ毛を起こしやすくなるのです。切れ毛を起こすと部分的に髪の量が少なくなるため、抜け毛と同じく薄毛を招きます。
気温が低いため皮脂が増加しやすい
気温が低いと、汗を分泌する汗腺の機能が低下します。代わりに、皮脂腺が活発化して脂汗が出やすくなります。脂汗は粘度が高く毛穴に詰まりやすいため、抜け毛の原因になります。
カビが発生しやすい時期でもあるため抜け毛のリスクが高まる
また、カビの一種であるマラセチアが増加しやすいのも原因の一つ。マラセチアが皮脂を脂肪酸へと分解し、別の菌が脂肪酸を分解することで肌を守る物質が作られます。
しかし、マラセチアが異常に増加すると、大量に作り出された脂肪酸を別の菌が処理し切れなくなり、頭皮に炎症を引き起こすのです。
頭皮の血流が低下しやすくなるのも原因の一つ
秋・冬をむかえ気温が低下すると外気に面している部分の血管が収縮して、十分な栄養が毛母細胞へ運ばれにくくなります。
これら複数の原因が重なることで、秋・冬は抜け毛が増加しやすくなるのです。季節性の抜け毛を防ぐためには、外出時に帽子を被るなどして頭皮の温度と湿度を保つ必要があります。
しかし、夏に受けた紫外線によるダメージの蓄積が原因の場合は、日頃から紫外線対策をしておく必要があります。病院で受ける抜け毛治療も視野に入れるとよいでしょう。
抜け毛の本数が、1日100本程度であれば問題なし!
1日に抜け落ちる髪の毛の本数は、個人差もありますが50~100本程度と言われています。髪の毛や頭皮を刺激すると抜け落ちるため、シャンプー時に30~40本抜けていても心配はいりません。もっと言えば1日に100本程度の抜け毛でも問題はありません。
しかし、1日に200本以上もの髪の毛が抜ける状況が続く場合は、ヘアサイクルが乱れていると考えられます。
洗髪中は、流水で髪の毛が流れていくため、抜け落ちた髪の毛の本数を確認することは困難です。30~40本程度しか抜けていない場合は、髪の毛が抜けていることを認識できないことが多いようです。
おわりに
抜け毛は1日に100本前後は抜けると言われています。一般的にはシャンプー時に30~40本抜けると言われていますが、洗髪時に抜け毛が気にならない場合は心配いらないでしょう。
明らかに大量の髪の毛が流れていることが確認できた場合は、抜け毛が進行していると考えられます。早めに抜け毛の対策を始めて、将来的な薄毛を予防しましょう。
ハゲ薄毛研究所編集部
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