
円形脱毛症による抜け毛が発生した場合、自分では気付かず人から指摘されて初めて気付くということも多いと思います。見つけた時にはショックで抜けた部分を隠したり、見なかったことにしようと思うこともあるかもしれません。
しかし、円形脱毛症は放っておくと進行する場合もありますので早期に適切な処置を行うことが大切です。
円形脱毛症ってたくさんの種類がある!
性別・年齢に関係なく誰もがなる可能性のある円形脱毛症。その名の通り、髪が円形状に抜け落ちてしまうことが多く、俗に「10円ハゲ」とも言われます。
円形脱毛症には種類があり、1カ所に留まらないものや再発してしまうもの、頭部の広範囲に広がるものまで種類はさまざまです。
脱毛は1カ所とは限らない!単発型と多発型について
まずご紹介する円形脱毛症の種類は、「単発型」と「多発型」です。「単発型」は一般的に良く見られるタイプの円形脱毛症とされており、大きいものだと500円玉ぐらいの脱毛が単発で発生します。なかには自然治癒する場合もあるようです。
それに比べて「多発型」は2カ所以上に脱毛が発生するもの。このタイプは症状が悪化したり再発する可能性もあるとされるため、とくに注意が必要です。
多発型の円形脱毛症が進行すると「多発融合型円形脱毛症」になる可能性があります。こうなると脱毛状態がさらに悪化します。
生え際の髪が抜けていく症状は「蛇行型」
髪の生え際がまるで蛇がはった後のようにつながって抜けてしまうタイプのものは、蛇行型と言われています。このタイプは髪の生え際がある後頭部や側頭部に脱毛症状が現れます。脱毛の範囲としては広く、先ほどご紹介した円形脱毛症の多発型の分類となります。
脱毛したことが目立ちやすいものでもありますので発症した場合には、患者さんの心の負担も大きなものとなることが予想されます。
また、円形脱毛症の中では珍しいタイプとされており、子供に多いという情報もあります。
抜け毛の症状が激しい「全頭型」と「汎発型」
「全頭型」とは脱毛が頭部全体に広がったもので、多発型が進行したものと考えられています。全頭型以上に症状が重いのが汎発型で、頭部に限らず全身の毛が抜けていきます。
このタイプにおいては人間の顔に存在する眉毛やまつ毛も例外ではなく、抜けてしまうこともあるため、患者さんは身体的負担に加え、精神的に非常に大きな負担を強いられることになります。
これら2つのタイプにおいては治療が長期化したり回復が困難な場合も多いようです。
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円形脱毛症の原因として考えられている3つの説とは?

円形脱毛症になる原因としてはさまざまなものが考えられていますが、明確な根拠に基づき原因として特定されているものはないというのが現実です。
その中で円形脱毛症との関連性が疑われている3つを取り上げてご紹介したいと思います。
1. 自己免疫疾患が関係しているという説
本来自分の体を守るはずの免疫機能が自分の体を攻撃してしまうことがあります。それが原因で引き起こされる病気は多くあることが分かっており、円形脱毛症とも関連があるのではないかと考えられています。
自己免疫疾患を発症する原因についても明確には分かっていないのですが、ストレスやアレルギーによって誘発されるのではないかということも考えられているそうです。
異常をきたした免疫機能が暴走し、誤って頭部の毛根を攻撃した結果、毛根がダメージを受け髪の毛が抜け落ちてしまうのではないかと推測されているのです。
2. ストレスやアトピーが引き起こしているという説
ストレスは人間の免疫機能を低下させたり自律神経の中でも交感神経を活発にすると考えられており、病気を引き起こす可能性があるものとして捉えられることが多々あります。
円形脱毛症についても例外ではありません。2015年にストレスチェック制度が施行されたことからもストレスが体に与える影響の大きさが社会的な問題になっていることが分かります。
次にアトピーとの関連についてですが、円形脱毛症においてはアトピー性疾患を持つ患者が多いことが指摘されています。その割合は全体の40%以上という情報もあり、その関連性が注目を集めています。
3. 遺伝が発症原因になっているという説
薄毛は遺伝するとは昔からよく言われることです。そのこと自体に科学的根拠はありませんが、円形脱毛症についても遺伝が原因の1つと考えられることがあります。
海外で行われた調査では、8.4%の割合で円形脱毛症患者の家族にも症状が現れることや、患者との関係が近い方が症状が現れやすく、その点においては一親等かそうでないかによって10倍もの差が出るということが結果として分かっています。
こうした客観的事実を踏まえると、遺伝が発症に全く関係ないとは言えないようです。
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円形脱毛症の治療法にはどんなものがある?

円形脱毛症は再発を繰り返したり進行することで症状が悪化する場合もあります。自己判断せず症状が現れたらなるべく早く病院を受診し、適切な治療を行うことが肝心です。
行われる治療方法について具体的にご紹介したいと思います。
ステロイドを用いた3つの治療方法について
ステロイド治療剤を使う方法は3種類あります。
1つ目は「ステロイド局所注射」という方法。これはステロイド治療剤を脱毛したところに注入することで発毛を促します。ただし、毛が生えてきたとしても注射した部分に限られるとされるため、広範囲の脱毛に対しては治療法として適さない場合もあるようです。
2つ目はステロイドの内服薬や外用薬を用いる治療です。中でもステロイドを飲み薬で体に取り入れるという方法は手軽なようですが、薬を止めると再発する可能性もあるのだそうです。
3つ目は「点滴静注ステロイドパルス療法」という方法。入院してステロイドを大量に投与します。
意図的にかぶれを起こして発毛を促す局所免疫療法
次にご紹介するのは「局所免疫療法」です。2種類ある化学試薬を用いてわざとかぶれを引き起こし発毛を促す方法。先にご紹介したステロイド局所注射とは異なり、広い範囲に及ぶ脱毛にも使うことができ、症状が改善しない患者さんに対しても行うようです。
この治療は長い時間をかけてじっくりと行う必要があります。ステロイドを用いた治療についてはさまざまな影響を考慮して子供には行わないのに対し、この局所免疫療法は子供へも行うことのできる治療方法だとされています。
専用の装置を用いる直線偏光近赤外線照射療法
赤外線を「スーパーライザー」と呼ばれる特殊な装置を使って脱毛部分に当てる治療です。この装置を使うことで、皮膚の表面だけでなく体の奥深くにまで赤外線を届けることが可能となります。
重症の方より軽症の方の治療法として取り入れられることが多く、治療による副作用についても重いものはないよう。
また、自律神経に働きかけることで血行促進が期待できるようで、円形脱毛症の治療以外にも使われている方法です。
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おわりに
一言で円形脱毛症と言ってもさまざまな種類があり、人によって症状に違いが出てきます。そのため、脱毛など髪の毛に変化が見られたら自己判断はせず、きちんと病院を受診して医師の診断を仰ぐようにしましょう。
今、発症していなくても日頃から髪の観察を欠かさないようにして、小さな変化も敏感に感じ取れるようにしておきましょう。
ハゲ薄毛研究所編集部
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